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教皇、徐々に回復進む
入院後初めての写真公開
【ローマ3月16日CNS】
教皇フランシスコが2月中旬にローマ市内のジェメッリ総合病院に入院してから初めて、教皇庁広報局は3月16日に撮影した教皇の写真を公開した。同病院の一連の教皇専用病室にある聖堂でミサを共同司式する姿が写っている=写真・CNS。
バチカンは、この朝ミサで88歳の教皇が入院中で初めて共同司式したとしている。教皇は毎日、聖体を拝領してきたが、これまでの主日では典礼に「参加した」とだけ伝えられていた。
同広報局は3月6日、27秒間の教皇による人々の祈りに感謝する音声メッセージを公表していた(前号既報)。その際には明らかに、呼吸と会話に困難を伴っていた。
ただ教皇フランシスコは5週連続で、病室の窓辺に現れて「お告げの祈り」を唱えることはなかった。病室から黄色または白の風船が飛ぶのを目にはしたかもしれない。
3月16日には、同病院前の広場に百人以上の子どもたちが集まり、「お告げの祈り」を唱えていた。その多くは教皇が窓辺に現れて手を振ってくれることを願っていたが、幼い子どもたちの何人かは手に持っている風船が飛んでいかないようにすることに気を取られているように見えた。
教皇は窓辺には現れなかったが、教皇庁広報局が同日正午に公表したメッセージで、子どもたちに感謝を表した。
「私はたくさんの子どもたちが祈ってくれていることを知っています。その何人かはここ『ジェメッリ』まで来て、寄り添いのしるしを示してくれています。ありがとう、私の大切な子どもたち。教皇は皆さんを愛していて、いつも皆さんに会うことを心待ちにしています」
シノドス提案実践の3年間の過程も確認
教皇フランシスコは2月14日から同病院に入院し、両肺の肺炎と複数の感染症の治療を受けている。教皇の医師団は、教皇の病状は徐々に改善しているため、3月18日か19日まで新たに治療の経過などを説明する声明を発表する予定はないとしている。
バチカンが発表した教皇の「お告げの祈り」に当たってのメッセージは、こう呼びかけている。「私たちは平和のために共に祈り続けましょう。特に戦争のために深い傷を負っている国々のために。苦しみ抜いているウクライナ、パレスチナ、イスラエル、レバノン、ミャンマー、スーダン、コンゴ民主共和国です」
教皇フランシスコはさらにメッセージで、前日15日に発表された自身の決断について確認した。教皇はシノドス事務局がシノダリティー(共に歩むこと)のためのシノドス(世界代表司教会議)による提案の実践を確かにするための3年間の過程を立ち上げることを承認した(左上別項を参照)。
この過程で、互いに耳を傾け合う文化を促進し、教会の信者一人一人のたまものを大切にして、全てのカトリック信者に教会の使命のために責任を担うよう励ましていくことを目指す。
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教皇フランシスコが2月中旬に
ローマ市内のジェメッリ総合病院に入院してから初めて、
教皇庁広報局は3月16日に撮影した教皇の写真を公開した。
同病院の一連の教皇専用病室にある聖堂でミサを
共同司式する姿が写っている(CNS)
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