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教皇、聖年の始めに
刑務所で「聖なる扉」開く
【バチカン10月28日CNS】
教皇フランシスコは2025年の聖年をバチカンの聖ペトロ大聖堂の聖なる扉を開いて開幕させた2日後、ローマの刑務所に赴き、全世界で収監されている人々のための「確かな希望のしるし」として聖なる扉を開く、とバチカンが発表した。
教皇は今年の12月26日、「世界中の全ての刑務所の象徴として」、ローマ郊外のレビッビア刑務所に行き、受刑者たちに希望のメッセージを送る、と10月28日、教皇庁福音宣教省世界宣教部門の副長官で25年の聖年開催の責任者を務めるリノ・フィジケッラ大司教がバチカンでの記者会見で明らかにした。
教皇フランシスコは12月24日、聖ペトロ大聖堂の聖なる扉を開き、続いて29日にラテラノの聖ヨハネ大聖堂、来年1月1日に聖マリア大聖堂、1月5日に城外の聖パウロ大聖堂の聖なる扉を開く。
教皇は25年の聖年を公式に布告する「大勅書」で、「自由を奪われ、拘留されている人たちのことが心に浮かびます。日夜、隔離の過酷さに加えて、虚無感を味わい、制約を課せられ、さらには、敬意の欠如がまかり通っているのです」(『希望は欺かない』10)と記している。
教皇はさらに、「この聖年に際して、希望を取り戻せる施策に着手するよう各国政府に提案いたします。たとえば、自信と社会的信頼の回復を促すための恩赦や刑の免除、法令遵守(じゅんしゅ)の実際的な誓約にかなった社会復帰のプログラムです」(同上)と呼びかける。
フィジケッラ大司教は、バチカンがイタリアの法務相やローマ市長と合意を交わし、収監されている人々の聖年の活動への参加を通した社会復帰プログラムを実施することも明らかにした。
同大司教によると、聖年中にローマを訪れる巡礼者は3000万人に上るとみられているという。
聖年と大阪万博の 公式マスコットも
フィジケッラ大司教はさらに、聖年の公式マスコット「ルーチェ」(イタリア語で「光」の意味)を発表した。ルーチェはアニメキャラクター風の巡礼者の少女で、黄色いレインコートや泥で汚れたブーツを着けて、宣教十字架を首から下げ、つえも持っている。光る両目には、伝統的に巡礼と希望を象徴するホタテ貝が浮かんでいる。
この公式マスコットは、「私たちの青年たちに愛されているポップカルチャーの中でも生きたい」教会の望みから生まれたと同大司教は説明する。
ルーチェは来年4月から10月まで開かれる大阪・関西万博でも、バチカンのパビリオンで公式マスコットとして活用される。イタリアのパビリオン内に展示場所を設けるバチカンのパビリオンは、「美は希望をもたらす」をテーマとする。17世紀の絵画でバチカン博物館が所蔵する唯一のカラバッジョの作品『キリストの埋葬』も展示する。
フィジケッラ大司教は記者会見で、大阪・関西万博でのバチカン・パビリオン代表委員の1人に大阪高松教区カテドラル玉造教会主任司祭のヌノ・リマ神父(ボアノヴァ宣教会)を任命したことを明らかにした。
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聖年の公式マスコット「ルーチェ」(CNS)
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